レリエゴスまで
巡礼者は、泊まり込みの登山でもするのかと思えるような大きなリュックを背負った方や逆に街歩き用の小さなリュックを背負った方もいます。
これら小さなリュックのかたは荷物がこれだけということでなく、メインのバッグが別にあり、彼らはトランスポート・サービスを利用していました。
これは宿から次の日の宿までそのメインのバッグを運んでもらうサービスで、かなり多くのかたが利用していました。
一回、6€(約1000円)で10~15㎏程度の荷物を2~30㎞程度、車で運ぶお仕事ですので、結構いい商売に思えます。
利用者は、比較的高齢者が多いようでしたが、巡礼は一度始めたら途中簡単にやめることもできないうえ、徐々に疲労が蓄積するわけで、このサービスを利用しだしたら、利用せずにはいられなくなります。依存性があります。
サービスを利用するためには、当然ながら次の日の宿を決めておく必要があります。
私の場合、カミーノ2日目のウントから使い始めましたが、そこから先の宿の予約は全く取っていませんでした。
そこで、巡礼の日課となったのが宿についてすぐ、次の日の宿を探します。
ここで役に立つのが、サンジャンで貰った電話番号付きのアルベルゲリストです。
しかし、巡礼を始めた9月中旬は、結構なハイシーズンで、想定していたアルベルゲに電話を入れてもかなりフルと言われました。
ということで、この行程で止む無くレリエゴス、43㎞先の宿になったわけです。
朝の風景
サアグンの駅
巡礼者の中には何が何でも、780㎞全行程完歩してやろうという方もいるのですが、私の場合、そんなこだわりはありません。
そこで、ここらで列車に乗ってやろうと思ったところ、ちょうどこの行程のサアグンという町に駅がありました。
サアグンに入り駅に向かうためには少し巡礼路から離れる必要があります。やむを得ない。
巡礼路から500mくらい外れたころ駅についたのですが、駅舎をぐるりとまわると、扉が5つ、6つあったのですがどれも閉まっていました。
と、困った顔でいると、別の巡礼者がここだと案内してくれました。ちょっと開け方が分かりにくい扉のようでした。
そこで、なかに入りホームに行くと、大きなモニターがあり時刻表が表示されていました。
次の列車は、”15時15分”。。現在朝9時半。
とても、待てる時間じゃない。なんちゅうダイヤじゃ。駅舎をでました。
出て、気が付いたのは、ちょっと、”まてよ。ここはバスターミナルでもあるのでないの。”
バスの時刻表が貼ってあり、見ると、”おっ、9時半発がある。”5分過ぎている。
ひょっとして、バスが遅れて来やしないか、10分待ちましたが、来ませんでした。
巡礼路に復帰すると、なにやら見覚えのある顔が。昨日の食事を共にした韓国人でした。したり顔で、”こんなところで、会って大丈夫(自分は距離が短いけど、)43㎞歩けるの。”と言っていました。
”やかましい、こっちは40分早く着いてるんだよ。”と声には出しませんでした。
サービスエリア
途中、グーグルマップを見て方向やランドマークを確認しながら歩いていたのですが、レリエゴスの手前に数か所”サービスエリア”とマップ上に表示されていました。
ちょっと期待して行くと、実物はキャンプ場にあるような、丸太を活かしたテーブルとベンチが2,3ある休憩所でした。
アルベルゲ、プラダに着いたのは、6時半くらいだったでしょうか。
いつもより3時間ほど多い行程でした。歩数は61,000歩でした。