エルチャルテンはエルカラファテからバスで3時間ほど。
カラファテが、街のメイン通りに土産物屋、旅行エージェント、レストランがこれでもかと並んでいる如何にも観光客向けのつくりをしているのに対し、エルチャルテンは街のメイン通りの終わり付近にキャンプサイトがあるなど、自然に浸る客を相手にしていることがうかがえ、旅行者の多くがリュックを背負っていた。
街のサイズもコンパクト、肌感覚で五分の一程度と思えた。
パタゴニアとネット検索するとアルパインメーカーのパタゴニアがまず浮かぶ。
そのメーカーのトレードマークがフィッツロイ。
パタゴニアに来た以上、ここに来ねばと思い、どうすればトレッキングできるかをホステルスタッフに相談したところ、トレッキングポイントまで送ってくれるバスがあるという。
「それって、送るだけ、帰りはどうするの。安全なの?、ガイドは」と、聞くと
「問題ない。セーフティ。誰でもやっている。」という。
その言葉を信じ、バス料金7,000ペセタ(7米ドル)をホステルで支払った。
当日、朝8時にホステルで大型バスがピックアップ。市内のホテルなどを巡回し客をピックアップしながら、郊外に向かう。バスはほぼ満員となった。
バスは舗装されていない道路を走ること約40分、登り口に到着した。
バスの乗客の行動は全て同じルートであった。
この降車場所ではほかのトレッカーもたくさんいて、コースはほぼ一本道悩むことはなかった。
30分ほど歩くと、平たい顔の30台半ばくらいの女性がいた。日本人のパーティのガイドのようで、このガイド以外は概ね高齢者。15名ほどいた。ガイドの日本人は大阪人、最高峰がインドの6千メーター級との話していた。
ルートのところどころにフィッツロイを拝める隙間があり、多くのトレッカーがスマホを向けていた。
さらに暫く歩くと10人程度の別の日本人グループと遭遇した。パーティの日本人ガイドにうかがうと「昨日は曇りがちでよく見えなかったが、今日は天気がいい」という。確かに当日は暑くも寒くもなく心地いい気候であった。
ここまで平坦な道をゆるゆる進むと曲がり角に到着した。(以下の地図参照)
ここから真っすぐすすむとエルチャルテンの町にすすむはずである。
当然であるが、ここでエルチャルテンに向かうものなし。山に向かう道を選ぶ。
さらに少し進むとキャンプサイト。
徐々に傾斜が急になるとともに、砂や小石が混じる地盤にシューズが地面に噛まない。
振り返るとかなりの傾斜である。よくここまできたもんだ。
途中、降りてくるトレッカーから、あと10分と声をかけられた。
傾斜がなだらかになり、また、急な坂に、これを登りきると眼下にラグーンが見上げればフィッツロイ。
絶好のシチュエーション。風は優しく、暑くも寒くもない。
ラグーンでは泳ぐ人もいた。
暫くすると日本人の声「西遊グループはこちらに」という声。西遊旅行社でしょう。彼らは10人くらいのグループ。味噌汁を飲みだした。
フィッツロイに雲がかかる。
長居をしてもしょうがないので、写真撮影を依頼し下山。
急峻な斜面を意識を尖らせながら降りる。
なにごともなくキャンプサイトへ、曲がり角へ
ここからさらに8キロ
ちょっと足が熱っぽくなり、特に薬指に疲労がきた。
よく出来たもので、エルチャルテンまで残り2キロくらいのところにラグーン出現。
熱くなった足先を水に沈める。なんとも気持ちいい。
また、歩き出す。終盤はかなり急な下り坂または階段であった。
終点に到着。都合23㎞、8時間10分のトレッキングであった。