Quantum of Treks

タダより安いものはない。歩けばそこに報酬(Quantum)あり。

カミーノ DAY22 サリア→ゴンサール(Sarria→Gonzar)

サリアからゴンサールまで30㎞弱。すこし距離があるので6時ころ出発。

この時間帯は同部屋の住人の多くが睡眠中、きしむ二段ベッドの音を抑えつつ、そろりと降りると、下段のSさんもちょうど出発の準備をしていました。

軽く挨拶し、当方が先に出発しました。

前日から、朝食を用意していなかったので、ルート上に食べるところはないかと目をこらしていたら、昨日のディナーの会場のバルが朝6時過ぎで空いていました。ありがたい。

巡礼路は二つに分かれるところもあるのですが、巡礼者の目指すところは基本同じであります。このあたりは一つしかないので、朝お別れをいったばかりの隣人S氏はおそらくこの店にくるだろうと思っていたところ、朝食中再会となりました。

ここでも当方が少し早めに店をでて”ブエン・カミーノ”とあいさつし、真っ暗な道を歩き出しました。

巡礼路はこれまでもご案内のとおり、多くの曲がり角、分岐があり、迷わないように示されているようでも、分かりにくいところがたくさんあります。

特に早朝はヘッドライトをたよりに歩くため、これらのサインを見落としがちです。

そんなときはいったん立ち止まり後続の巡礼者の眼力を頼る場合があるのですが、朝食会場のバルを歩き出し10分程度でそのような道に出くわしました。

ここでいったん立ち止まり、暫くするとS氏と再再度遭遇。ヘッドライト照らしあいながら、順路を探すことを繰り返すこととなりました。

南アフリカ出身のS氏は67歳、当然英語を話すわけですが、一緒に行動するとなにか話をしなければという思いで英単語を浮かべつつも、このタイミングでどーも足が痛くなってきました。路面の凹凸に気を取られながら、働かぬあたまで英会話をしようとすると、余計混乱しだし、くわえて暫くすると、雨がぱらぱらと。

これまで、同じひとと一緒に歩くことはまれで、最長1時間程度でしたが、結局このS氏とは5時間半ほど歩きました。

面白くもある一方、日ごろ使わない脳みそを大変使った道中でした。

 

朝の風景

巡礼路はご案内の通り、道標があり、終点のサンチャゴコンポステーラまでの残りの距離が示されています。

この区間での歩き出しが残り100と十数キロ、あゆみをすすめ道標を見るたび、S氏と”もう少しで残り100㎞”と、励ましあっていました。

ちょうど9時ころ、カミーノの道標、”残り100.000㎞”に到達。コングラチュレーションとお祝いしました。

 

S氏とは町の入り口に大きな川が流れるポルトマリンという中都市でなれないハグをしてわかれました。

S氏はここの街で宿泊であったので、街の奥へ入っていきましたが、当方の宿はここからさらに8㎞ほどのゴンサールというところ、ちょっと気持ちを切り替えます。

 

ガリシアの倉庫

ここガリシア州では建物に特徴があり、すこし年代のある住居は、その入口付近に細長い倉庫が立っています。大きさはまちまちですが、戸建ての家でよく見るものは幅2~3m、厚みが50㎝程度でしょうか、(あるところにはもっと大掛かりなものがあります。)両端にしたの写真のように剣先や十字架が掲げられています。

ガリシアの倉庫 オレオ

ゴンサールへの道

ゴンサール

S氏と軽い食事を10時くらいに摂った後、そこからゴンサールまでの道中では、なかなかおなかを満たしてくれるバルが見つかりません。

結局、食事を提供してくれるところが見つからず、空腹でフラフラしているころ16時くらいに宿(Casa Garcia)に到着。着くなり、ディナーを出してくれと依頼し、ほどなく以下のディナーありつけました。

 

アルベルゲでディナー