フェレイロスの宿、Ponte de Ferreirosは、田舎のアルベルゲだけあって朝食は提供されました。小さなアルベルゲや、近くに朝早くから営業しているバルがあるところは、朝食をださないところもあるので、あるだけでもありがたい。
前日この宿を探すとき、一旦カミーノの印があるルートを離れました。
そこで、巡礼路があるだろうと思われる道まで戻ることとしましたが、どうもはっきりしない。
やむなくいつもの手、スマホで方向だけ確認し西へあるくと大きな道に出くわしました。たいていの場合、方向があっていたら、必ずカミーノの道標に到達していました。
しかし、今回は早朝の暗がりで若干不安が、1時間ほどあるいても道標がみえない。
かわりに、朝から営業しているアルベルゲ兼バルがあったので、ここでカプチーノを一服。
それから、この道を西へ進むとほどなくいつもの印がありました。
夜が明け、あたりが白んでくると、どこからともなく巡礼者が増えだしました。
国道の一部を歩いたり、巡礼路用の砂利道を歩いたりしますが同志が近くにいるので、およそ迷うことはありません。
ところどころで、”ブエンカミーノ”と、言葉をかけあい歩を進めます。
日が昇り出すと、すでにご案内のとおりスペインの乾燥、灼熱に見舞われます。
日陰を探しながら、元気のいい巡礼者に先を譲り、ふらふらと歩きます。
途中、修学旅行でしょうか、女子高生と思われる集団もありました。
Just 10㎞
巡礼路を遮るかのように、サンチャゴコンポステーラ空港があり空港末端を迂回します。
その30分ほど後、ラバコリャの集落でちょうど残り10㎞の道標に到着。
それからしばらくすると、日陰のない一本道が長々と続きました。
これまでこうした道の傍らには定期的に休憩用ベンチがあったものですが、なかなか現れない。
そのうち、右手には大きな企業の敷地が見えてきたのですが、駐車場はあるもののベンチひとつない。”なぜ、巡礼者のための社会貢献をしないのだ。”と思いつつさらに歩くと、答えがわかりました。
この道の曲がり角に飲み物や、ハンバーガーを提供するテラスがあり、サンチャゴコンポステーラのトレードマークのTシャツやピンバッジなどを揃えた土産物屋も併設していました。
なるほど、これまでベンチひとつなかったのは、ここで消費させるためなのか。
コーラ一本注文し、トイレを借りましたが、紙が散乱し、相当雑な使われよう、巡礼者の疲れが見えるようでした。
高速道路をまたぐ橋をわたるとすっかり都会の様相です。
橋のたもとにベンチがあったので休んでいると、50過ぎくらいのシンガポール人カップルから声をかけられました。
モニュメントは先人たちのシールだらけ
この日の宿、アルベルゲ、フィン デル カミーノは、目的地、サンチャゴコンポステーラ大聖堂の手前2㎞のところにありました。近くを通りかかる頃が3時過ぎ、微妙な時間帯であったので、チェックインを先に済ませると、動く気力がなくなるようでそのまま通過。
この宿の近辺はきれいに区画整理されたところで、坂を降りたところには幅200mほどあるアレア セントラルというショッピングモールがありました。なかに入ると上層階はマンションのようでしたが、店舗はかなりがシャッターが降りています。シエスタでしょうか、人も少ないのですが、よくまあこれで成り立つな、と言う感じ。
このモールを抜け大きな車道をまたぐと、カミーノの印に合流しました。
ここへ来ると、さすがに巡礼者が増えだし、もう道に迷うことはありません。
いよいよ巡礼路ものこりわずか、周囲はバルや土産物の店が増えだします。
巡礼者も、高校生のような若い人から、お年寄り。団体や、個人バラエティ豊か。
さらに進むと、いかにも門前町と思われる路地に入るとこうした店舗などが増えてきました。
巡礼者や観光客たちとバルやまちの人たちが入りまじり、いもを洗うかのような様相に。
そして、カテドラルの外観が見えだし、ひとの流れに押し出されるかのように歩くと巨大な建物が。
漸く、ど~も、サンチャゴコンポステーラに到着したらしい。
”ど~も”というのは、どこが入口かもわからない。なにをもって到着だろう。
下の写真は入口のひとつの前にある土産物売り場
ぐるりと聖堂をまわり、全容を確認
全容といっても収まり切れていません。