Quantum of Treks

タダより安いものはない。歩けばそこに報酬(Quantum)あり。

ミツトヨ測定博物館(沼田記念館、測地機器館)

(株)ミツトヨはマイクロメーター、ノギスなどの測定機器のリーディングカンパニーで川崎市高津区に本社があり、その敷地内にこの博物館があります。JR南武線東急田園都市線溝の口駅から徒歩10分ほど、無料、要予約

博物館見学にあたり、まず、ミツトヨの沿革、理念を伝えるビデオを視聴します。

ビデオのオープニングでMOTHER TECHNOLOGYという言葉がクローズアップされます。つまり”モノづくりの原点は計測にあり”ということの矜持を示しているようです。

ビデオの説明が続きます。創業者はお寺の息子で、西本願寺の支援でカリフォルニア大学バークレーに留学、(お寺が留学支援とは、なにを期待したのでしょうか。)

大学のマスターを取得しこれをアメリカに恩返ししたいと考えた。(このあたりが日本人的でしょうか。)しかし、挫折。

帰国後官僚となるものの、当時、日本で製造されていなかったマイクロメーターの製造で社会に貢献したいと考えた。当時では珍しいダイレクトメールを国内企業に送り付け、これが事業を伸ばすきっかけとなった。

ダイレクトメール。これでどれだけ響くものがあるのか。

終戦直後は、多くの企業で見られたように、これらは国内での需要がなく、金属の生活用品を製造し糊口を凌いでいた。

50年代に入りアメリカに展開。その後ドイツをはじめヨーロッパにも展開し、現在世界各地に支店、工場を構えている。

 

沼田記念館

1934年の創業以来の製品やミツトヨの取り組みを時期ごとにわけて展示しています。

草創期のコーナーではその多くがマイクロメーターおよびノギスとそれらの工作機械を展示しています。

その後、時代は変わり、三次元測定機やコンピュータと結びついた測定器を開発し、それらが展示されています。

多分、展示物はそれなりに会社の歴史をかたる重要なもので、ミツトヨが様々な活動で国の産業の基幹部分を支えてきたであろうことは伝わってくるのですが、私的にはこの展示物はちょっとマニアックでどううけとめてよいのか。。。その価値がいまひとつ分かりませんでした。

主力商品、マイクロメーター、ノギス

測定空間が3mほどのマイクロメーター

測定機器館

この博物館は、ミツトヨOBが収集した世界の測定機器を中心に展示されています。

例えば、メートル原器(レプリカ)、古代エジプトの測定機器、ヤードの基準とした杖などが展示されています。

メートル原器

古代エジプトの原器。時代によってサイズが変わったそうである。

おなじみの本

仏教人であった創業者はわれわれになじみのある活動を残しています。

仏教伝道協会を開設し「仏教聖典」を宿泊施設に無償頒布しているのです。

見れば、あ~いつもホテルに置いてあるあれね、と思い出すはず。

ホテルにいつもある書籍。数十か国語に翻訳され展示されています。

ご愛敬。

博物館レセプションの壁にノギスを模した時計が貼ってあったが、2分ほど進んでいた。長さには精度を求めるものの、時間はそれほど気にしないらしい。

壁の時計